東京煎茶会

白黒イラスト素材【シルエットAC】
JUGEMテーマ:茶道

友人に誘われて、煎茶道のお茶会に参加しました。
お作法も知らず飛び込みました。
素人視点の感想故、ご容赦を……


今年の流行語大賞の候補、おもてなしの真髄に触れた。
それは日常から離れた空間に心が落ち着き、お茶の滴で身体を癒し、活力を得るものだった。

黄檗幽茗流

庵の外で次のお席入りを待っていらっしゃる方々の声や気配を感じるが、それを意に介させない。
障子一つが境界となり別世界となっている事を強く意識させた。

亭主自ら淹れたお茶を先に口にする。
それは毒味であり、お客様へ信頼を表していた。
かつて茶道具も象牙を使ったものが用いられたが、それは白い象牙は毒に触れると黒く変色するため、毒は無いことを証明するためだったというお話を伺った。

もてなしとは信頼であり、その意思表示であることを再認識する。

松風花月流

「異色同室」という概念のもと、洋の東西を問わぬ花が活けられ、異国情緒溢れる華やかさがあるお席だった。
五つの茶器は赤・黒・黄・青・白色で、その極彩色からも活力を得る印象を受けた。
この五色は五行に基づき、それらは一見異なるが互いに関係している事を象徴する。
繋がりを意識させる席だった。

東阿部流

床の間には「偌波嶮不似人心」(自然の険しさと人の心のそれは異なる)と書かれた軸が掛けられていた。
震災の事も踏まえての想いがあると思う。
花は「三多」を表した桃(長寿)、石榴(多産)、仏手柑(幸福)が飾られていた。
参考:福寿三多
http://japanese.china.org.cn/culture/archive/minzoku/2009-01/07/content_17070305.htm
日本では「一姫二太郎」が良いとされるが、儒教の教えが強い中国では長子は男が良いとされる。

お家元が他の二席とは異なり、男性だったためか、男性的な力強さを垣間見たようなお席だった。

どのお席も各々の特徴があり、 多幸や友好を願うものだった。
お茶を頂く度にそれが身に染み入る。
玉露とは不思議なもので、量が僅かでも(それが丁度良いのだろう)身体を満たしてくれるものがある。
そしてお茶請けも美味しかった。
菊の意匠から深まる秋を沁み沁みと感じていた。
…家に帰って調べたが、 売茶翁の幼名が「菊泉」とあった。
今年は煎茶の祖・売茶翁没後二五〇周年との事、それにちなんでのものだったかも知れない。
参考:売茶翁(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%B2%E8%8C%B6%E7%BF%81


用語を耳で聞いてしか覚えていないので、誤字や脱字がある気がする……
図書館へ行かなくては汗

お誘い下さり、有難うございました。

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