Z団『BARAGA-鬼ki』
リアルタイムでは無い日記
ジョカさまのお誘い/「舞台を観たい」という私のおねだりで観に行ってきました。
Z団『BARAGA-鬼ki』
http://bam-boo.biz/z-dan/
元治元年(1864年)6月、尊王攘夷過激派が潜伏する池田屋を襲撃し、一躍有名となった新撰組。その副長こそが幼少期にバラガキ(悪童)と言われた土方歳三である。
ある日、侍になるために状況してきたという「お嬢」と呼ばれる女盗賊が掏り取った財布の中から密書を発見する歳三。驚くべきことに密書には先日、参謀として破格の待遇で入隊した伊藤甲子太郎の名前が記されてあった。
歳三の不安は的中する。鉄の規則で統一されていた新撰組に亀裂が生じる事件が発生したのだ…そして、その背後には薩摩藩の大久保一蔵の影があった…。
士道を貫いた最後の侍、土方歳三の風雲録!!
新撰組を題材とした物語。土方歳三の半生では無く。
ギャグ有り、涙有りの良作の娯楽的作品でした。
駄洒落や、方言の中に“シブヤ系”言語が入ったり…
明治期の物語を現代的に解り易くでは無く、現代の言葉を使う事でこの物語がフィクションである事を思い出させてくれる。勿論、冗談半分の要素ですが、そんな効果が有るように思えました。
演劇の演出について詳しくないのですが、何処か“映像的”に思われました。
スクリーンに映像を投影する演出もりましたが、舞台上の人間の立ち回り方や殺陣の“見せ方”にそう感じさせるものがあったのです。
皆で和気あいあいとしたり、相手を殺す居合の緊迫感、暗躍や各々の思惑が交差する――
あらゆる人間模様が詰まっている。
死期を悟った者達が、一様に言うあの言葉。
「俺は死ぬ。お前は生きろ」
その言葉は人生そのものなので、常に重みを持って耳を打つ。
孤独の中に闘い、斃れる土方が、最後の場面(常世?)で新撰組の面々が揃う。
邂逅の描写は常に美しいと思った。
かつて新撰組縁のある地にいたにも関わらず、関心を払っていなかった…
“勝てば官軍”言わずもがな。
新撰組、彼等は時代の流れに逆らうもの。
彼等はいずれ敗れる。
それ故にその“生きざま”に惚れてしまうのか。
“武士道”というだけでなく、彼等は生きるか死ぬかの世界に生きた。
政権交代しても所詮同じ穴の貉であるようなものでは無かった。
新撰組が見直されるのは、中央集権から地方分権への現代の情勢の反映が在るのかも知れない。
それが旧体制は倒されるべきであるという考えからか、現体制のルーツというべき官軍へ立ち向かった勇姿への称賛からかは、私には判らない。
娯楽として非常に楽しかった。
帰りにゲームを薦められる。
『薄桜鬼』
http://www.otomate.jp/hakuoki/
同じように新撰組を題材としたものだそう。
しかし設定で変若水を飲むと“鬼”となるそうな。
成る程、バラガキとな。
人外主題物は私の大好物だ。
以下、Web拍手レス
4月19日 22時
4月23日 5時
Web拍手有難うございます。