山本タカト展 ~奇想と耽美 十年の軌跡
書ける内に、消化消化。
山本タカト展 ~奇想と耽美 十年の軌跡
新宿 紀伊國屋画廊
山本タカト氏の過去10年にわたる創作を展示したファンには至福の展覧会。
今まで刊行された画集に収録されたものや、最新作まで。
山本タカト氏を知ったのは、某ヴィジュアル系バンド(解り易いかも…)の肖像画でした。
<平成耽美義>様式という、その細密な線や人物像の眼に魅せられました。
現代的な浮世絵というものにも、当時大きな衝撃を受けて…
解体された体、臓物に、おぞましさというよりも、その精緻さに惹き込まれてしまう…
死と美が結びついた作品は、私には矢張り19世紀末美術を髣髴させます。
肉塊と人形やぬいぐるみ、そして少年少女、道化師と骸骨…
それらが混在する絵。
甘美な悪夢に酔いしれます。
見続けるとこちらの身体の中も腐り、変質するような…それでも構わない世界観。
マザーグースの歌を思い出すのです。
男の子は何で出来てるの?
What are little boys made of?
男の子は何で出来てるの?
What are little boys made of?
カエル カタツムリ
Frogs and snails
小犬の尻尾
And puppy-dogs’ tails,
そんなこんなで出来てるさ。
That’s what little boys are made of.
女の子は何で出来てるの?
What are little girls made of?
女の子は何で出来てるの?
What are little girls made of?
砂糖 スパイス
Sugar and spice
素敵な何か
And all that’s nice,
そんなこんなで出来てるわ。
That’s what little girls arc made of.
暫く山本タカト展が、都内の数箇所で行われるようです。
今後のご活躍も楽しみです。