exhibition – 夜間訪問 – 岡上淑子 – Toshiko Okanoue –

白黒イラスト素材【シルエットAC】
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exhibition - 夜間訪問 - 岡上淑子 - Toshiko Okanoue -

コラージュの先生から以前紹介され、マイミクさんから個展の開催を教えて頂き、行って来ました。
恵比寿・LIBRAIRIE6/シス書店にて
2010/10/31まで。
http://www.librairie6.com/

岡上淑子BIOGRAPHY
http://www.thethirdgalleryaya.com/artists/toshiko_okanoue/
フォト・コラージュ作家・岡上淑子氏は5年間という短い活動期間の中で、強烈な印象の作品を制作された。
作曲家武満徹を通じて瀧口修造に出会い、作品を作られたとの事。結婚を機に、制作はされなくなった。
今もご健在でいらっしゃるそう。
女流作家としても、その短い創作活動にも関心があった。

どの作品も女性らしい感性も含まれたもので、鬼気迫るものというよりはそれを繊細なレースで包んでいるようだった。

以下、気になった作品。


海のレダ
雑誌で拝見し、神話的主題の要素があったので惹かれた作品。
レダと白鳥の物語を真っ先に思い出す。
参考:『レダと白鳥』
http://yokohama.cool.ne.jp/neibiv/Leda.html
そして海を駆る姿にはエウロペの略奪を髣髴させた。
参考:ティツィアーノ《エウロペの略奪
http://art.pro.tok2.com/T/Titian/tit06.jpg
参考:『エウロペの略奪』
http://www.ne.jp/asahi/art/dorian/Greek/Twelve/Jupiter/Europe/Europe.htm
どちらもギリシア神話において、ゼウスに纏わる女達のヴィジョン。
それらが融合しているようだった。
水と白鳥のイメージからは、『白鳥の湖』だろうか。
はたして《海のレダ》の彼女は、何処に向かっているのだろうか。

天性
大海原に跳躍する馬に跨った女性像。
映画『ザ・セル』のオープニングを思い出し、この作品に触発されたのだろうかと思った。
開放感溢れる空のせいか、“自由”に思いを馳せているようで、女性の奔放なエネルギーを想像させた。

幻想
不思議と既視感のある作品だった。
豪奢な部屋のいたるところに馬がいる。床に寝そべった女性の頭も馬だった。
ふいに、訪れたような、迷い込んできたような馬たち。
以前読んだ、ミヒャエル・エンデ『遺産相続ゲーム』の一節を思い出した。

アレクサンドラ
「予感っていうものを信じますか?そういう能力がときどき馬にはあるのよ」

ミヒャエル・エンデ『遺産相続ゲーム』

幻想をもたらす馬たち。

この作品は東京都写真美術館にも所蔵されているとの事だった。


独自の世界観。
今、こうした作品を作られる方は少ないのかもしれない。

書店の事も書いておきたい。
シュルレアリスム関連の書店。それ以外にアンティークの小物、鉱石、現代作家のコラージュ・オブジェの取り扱い。
洗練された店内は、いるだけでも落ち着く。
お店のオーナー?が女性の方で、色々と教えてくださった。
積極的に声をかけて頂いたり、調べて下さったので、勉強になった。

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