Mythos Erotica 菊池拓史+柴田景子

白黒イラスト素材【シルエットAC】
JUGEMテーマ:個展
Mythos Erotica 菊池拓史+柴田景子

衣装デザイナー・仮面作家である柴田景子さんの展覧会。
今回はオブジェ作家・菊池拓史氏との合同展。

浅草橋・パラポリカ・ビズにて。
http://www.yaso-peyotl.com/
2010/10/25まで。

2つの会場にて、仮面とオブジェが織り成す耽美世界。
それは仮面舞踏会や骨董品からイメージされる懐古趣味に繋がる。


柴田さん
主に舞台衣装を中心に写真も展示。
天井から下がり、中に浮いたような仮面の間を縫うように拝見した。
舞台俳優や舞踏家の踊りに華を沿え、かつ内面を強く引き出すそれらはエネルギーを感じる。
衣装に使われれている彩度の高い色彩も関連するのかも知れない。

柴田景子氏による衣装

前回拝見した個展「Pandora」とは、やはりまた異なる。
過去日記『柴田景子 仮面展「Pandora」

根源的な生の力強さは同じように思えるが、そこに異界やシャーマニズムよりも、娯楽や舞台といった現実的な表現の方を強く感じた。
ファッション、着飾る喜びを感じさせるものもあった。


菊池さん
初めてお会いする方だったのだか。あまりお話しを伺えなかった事が残念。

レトロな木箱、楽器、配管などが組み合わされたオブジェ。
素材の、古いものそのもの”の匂いがまだ残っている作品だった。
モティーフのせいかも知れないが、天使や女性像は信仰の世界をすぐ連想させてくれた。

比較するのはおかしいと思いながらも、以前お世話になったコラージュの先生の作品とは違う。先生が“新しいものを再構築する”コラージュなら、このオブジェは素材の延長の作品だと思った。

暗い会場に響く聖歌と、それを切り刻むように響く「カチ・カチ…」という音。
一定の音を刻むものは、手巻きのメトロノームを使用したオブジェのものだった。
それはまるで心音のようだった。
鼓動を刻む音は手巻きなのでいずれ止まる。ぴたりと止んだ瞬間の緊張感は、死を思わせた。

柴田さんの仮面とのコラボレーション作品?もあった。
その中で、一体のマネキンに衝撃を受けた。
あまりに“女性的”であったためだ。
乳房の部分に仮面――二つの顔を持つ、女性のマネキン。
頭と併せると3つの顔がある。そして局部には羽飾りが付いていて、陰毛のようだった。
胸も局部も、ある意味女性を強く意識させた。


白い仮面とオウムガイの蓄音機

返す返すもGOTHの精神――仮装という変身願望、非日常を体感する良い機会となってくれた。
それは日常で抑圧されてしまう生のエネルギーの解放と衝動。

今回もまた、仮面制作講座に参加させて頂いた。
今回は女性用のマスク。
『タロットをイメージして仮面作成』との事だったので、私は『隠者』のカードをモティーフにしたものを描きたいと考えている。
…また時間内に出来なかった |||orz
前回の男性用仮面“カサノヴァ”もまだ仕上がっていないので、現在合わせて製作中。

※今回、柴田景子さんのご許可を頂き、写真撮影・掲載を致しました。

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