シャガール ロシア・アヴァンギャルドとの出会い~交錯する夢と前衛~

白黒イラスト素材【シルエットAC】
JUGEMテーマ:展覧会

東京藝術大学美術館にて。
http://marc-chagall.jp/
~2010/10/11まで。

シャガールの絵を、意識的に見ていないことに気付き、見に行く。
何より駅構内の宣伝広告や記憶の中に在るシャガールの色彩が、今の私を惹きつけるので。

シャガールがロシア・アヴァンギャルドに関係がある、という意識が私の中で無かった。寧ろフランスでの活躍のイメージが強い。ユダヤ人だったので、旧ロシア帝国の生まれであるという事も知らなかった。
色々と勉強になったと思う。そして面白い視点だと思った。

『魔笛』の舞台衣装デザインは独創的で、役者が着る事を想定して描いているというよりも、独立しているようだった。
紙の中の人物達が勝手に動き出しそうだ。

彼の画家人生を辿る各章立て毎に、ロシア・アヴァンギャルドの画家の作品も展示。横の繋がりを感じられる構成。
キュビズムと一言で言っても、奥が深く感じられた。
ピカソのそれとは異なる、動きのあるキュビズムがあった。
彼らが現代の技術、3DCGで表現した場合、どうなるか見てみたいと思った。

下記、シャガールの作品に関する感想。


《ロシアとロバとその他のものに》

ロシアとロバとその他のものに
幻想的――というよりはシャガールの個人的な夢だと思う。
牛・農婦・教会という彼の故郷を連想させる要素と夢想する人を指す「頭が飛び立っている」というロシアの諺を踏まえたもの。
頭が胴から離れている農婦よりも、赤い牛が黙示録の啓示のような存在に思えた。それは後の《赤い馬》のヴィジョンとの繋がりを、私が見ているためかも知れない。

《赤い馬》

赤い馬
サーカスの曲芸師を思わせる構図だった。しかし全体の雰囲気の暗さに不安を感じる。赤い馬は黙示録に出てくる四騎士を思い出させた。

《イカロスの墜落》

イカロスの墜落
この主題は私の好みである訳だが。
明るい色味は精神世界、死後の世界への導きを悟ったそれであろうか。
墜落するイカロスは画家自身なのかも知れないが、私は悲壮感を感じなかった。


何故だろう、シャガールの極彩色の精神世界に触れ、少し活力が湧いた。

以下、Web拍手レス

2010年8月16日 15時
2010年8月30日  0時

Web拍手有難うございます。反転、お願い致します。

森さま
暑い日が続きますね。この度は挨拶状を有難うございます。
ウリエル…!!私が敬愛する天使の一人なので、感無量です。
壁紙も早速、設定しました。
空は大分秋模様になってまいりました。早く涼しくなると良いですね。

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