アンティークプリント展
JUGEMテーマ:美術鑑賞
『アンティークプリント展』
GINZA ITO-YA 8F ミニギャラリーにて。
現在の“復刻版”ではなく、印刷された当初(17~19世紀頃)のもの。
紙の古さ、それでも極彩色である“印刷物”には味がある。
ルドゥテ、カーティス、ソーントン、メリアン、オードボン等。
これらのアンティークプリントは元は植物雑誌・博物誌の挿絵であった訳ですが、バラバラになって、その美しさから額装入りになって販売されている――
勿論、それはそれで味があります。しかし、本来の状態からは異なるそれを、肯定するか否か――
それは今は“時代”に左右される“価値観”なので、語るのは止めておきます。
以前、カーティスのトケイソウを購入して、すっかり魅力にとりつかれて。
荒俣宏氏の影響でしょうか、こういったものもコレクションしたいと思っていたので。
カーティスの植物画は繊細で本当に魅力的です。
また、メリアンの版画も何点か見せて頂けました。
この方は自然学者でもあり、女流画家でもありました。
荒俣宏氏の著書『アラマタ図像館<6>「花蝶」』 には彼女の作品が掲載されており、それを見て衝撃を覚えたのを記憶しています。
参考:マリア・ジビラ・メリアン(ヴァーチャル絵画館) マリア・ジビーラ・メーリアン(ウィキペディア)
昆虫の成長が、一つの画面に収まっている――艶やかな植物と共に。
学術的にも、絵画的にも美しい“作品”。それを当時、“女性”が描いたという事にも感嘆してしまうのです。
今回、植物画以外のものも多く見せて頂けました…
18世紀の建築図面、その時代の賛美歌の楽譜、聖書etc…
コレクションを築くにあたって、その“方向性”に悩みます……