FINAL FANTASYと天野喜孝の世界展
公式サイト:
http://amano-exhibition.jp/( 2018/9/18 確認 )
またしても終わってしまった展示会……の備忘録。
FINAL FANTASY30周年企画。
天野喜孝氏の世界というより、完全にFINAL FANTASYの世界だった。
会場に流れる8ビット音源が懐かしい。
ファミコン時代のジャケットの原画、キャラクターデザイン画に、キャラクターのコスチュームの再現まで。
衣装があったのは、会期初めにはコスプレイベントがあったためのようだ。
原画の余白に書かれているエネミー名がゲームと違っていたり、試行錯誤や変更の形跡を見て、開発者の様々な思いを想像してみる。
ドットでは再現できなかった繊細な細部など、発見があって見ていて楽しい。
2DCGでは表現できない、水彩独自の風合いと手書きが、今となってはよりアートだと思った。
電子データと比較して優劣をつける必要はないのだが、コピーや印刷で同じものは再現できないオリジナリティを越えることはできないと思う。
プロジェクション・マッピングによる展示の試みもあったが、画像が淡々とスライドショーで流れるだけだった。私には目が回るだけで世界観を堪能するには至らなかった……
勝手ながら、キャラクターが動き出すようなものを想像していたので、残念。
アーティストとしての天野喜孝、パブリックアート作品と最新作も展示。
発色の良いアクリル画は、その大きさもあって迫力がある。
《Quatre Chevaux》は黙示録四騎士のそれから離れて、天野氏の独自解釈に基づく容姿だった。
画面下部から中央にかけてを占める馬たちは、画面から飛び出してくるような勢いがある。
なびく鬣の形状は燃え上がる炎のようだった。
欲を言えば……『グイン・サーガ』シリーズの原画も展示して欲しかった。
図録には掲載されているのに……