トレヴァー・ブラウン&山吉由利子展 ―アリスの時間―

白黒イラスト素材【シルエットAC】
トレヴァー・ブラウン&山吉由利子展 ―アリスの時間―

Bunkamuraギャラリーにて。
http://www.bunkamura.co.jp/gallery/100331alice/index.html
4/11まで。

ティム・バートン『アリス・イン・ワンダーランド』の公開も間近に迫り、何となくアリスモティーフが街で目につくような気がする。
http://www.disney.co.jp/movies/alice/
ハーゲンダッツのCMもアリス。
“Dolce Wonderland"
http://www.haagen-dazs.co.jp/dolce/wonderland/splash.html
この時期に合わせたかのようだ。

アリスのナンセンスな世界をゴスの精神で表現した世界。
不気味に可愛らしい作風の画家・トレヴァー・ブラウンと、何処か憂いを帯びた顔立ちの作風の人形作家・山吉由利子の作品展。

トレヴァー・ブラウン
http://www.pileup.com/babyart/
彼が描くアリスは思春期手前の少女の冒険と無邪気さが、残酷とエロスに絡められている。

ポップで極彩色の作品も、間近に見ると芋虫が這い、蟻が集り、粘質なものにまみれている。

綺麗なものの中に汚いものが潜んでいる。

チェーンソーでカエル、公爵婦人、白兎の胴体を真っ二つにしている絵は、権力に屈しない少女の意志、或いはテニエルやデ○ズニーの既存のイメージを破壊せんとする画家の意図ではないかと想像してしまう。

山吉由利子
http://yamayoshi-doll.com/
山吉さんの作品は、その整った顔立ちと危うい雰囲気が魅力的だ。
天野可淡の張りつめた狂気とは異なるそれに、安堵すら感じてしまう。

フェティッシュさを架け橋に、独特の作風を持つお2人が織り成すエロスと狂気は私に生の衝動を喚起させる。
ゴスの精神の醍醐味。

サイン会があり、トレヴァー・ブラウン氏ご本人を拝顔した。
サインを貰うために並んでいたゴスロリの一団に圧倒された…

生徒だった頃、書店で手に取った発売されたばかりの画集に衝撃を受けた。
グロテスクな主題を鮮やかな色彩で描いていたこと、性的なものへの羞恥心を払拭させる、人形少女の作品に。
あの頃と比べてゴスの認知度は格段に上がっている。
しかしその精神は多様な価値観の中、迷走する思春期の一現象、ゴスロリは仮装という認識から抜け出しきれていないように思われる。

PVアクセスランキング にほんブログ村
大容量無料ファイル転送サービス【ACデータ】