GARDEN OF UNEARTHLY DELIGHTS ~この世ならぬ歓びの楽園~

白黒イラスト素材【シルエットAC】
JUGEMテーマ:個展

Timothy Saccenti個展
『GARDEN OF UNEARTHLY DELIGHTS ~この世ならぬ歓びの楽園~』

DIESEL DENIM GALLERY AOYAMAにて。
http://www.diesel.co.jp/denimgallery/index.html
~11/8まで。

前回展覧会を見てすっかり虜に…
Timothy Saccentiが今まで構想してきたストーリーをベースに、DIESEL DENIM GALLERY AOYAMAのために制作された新作を含む未発表作品の展覧会との事。

GARDEN OF UNEARTHLY DELIGHTS 〜この世ならぬ歓びの楽園〜

Timothy Saccenti
国際的に活躍するニューヨーク在住のディレクター/フォトグラファー。
彼のビジュアルは、ユーモアを交えて、現実と空想にある不協和音的な世界を見事に描き、緊張感を喚起させる。独特の色彩の強さやライティングなど、優れたアートディレクションで、独自の世界を創りだし、最近ではそのスタイルは「恐怖感のあるバロックのフューチャリズム」と言われている。
2008年、「Board Magazine」の「注目すべきディレクター」の一人に選ばれる。

Story
この世の意義、存在、そして、目的の起源となるストーリー、『この世ならぬ歓びの楽園』では、自分がこの世に唯一の存在だと信じながら真っ暗な闇のなかをとりとめなくさまよい歩くクリーチャーの物語である。
ストーリーは、このクリーチャーが闇の中にマスクを見つけ、時間と空間を発見するところから始まる。
現在は過去とも未来とも異なる瞬間であることを知り、また自身以外の存在を通じて、空間とその中での自身の大きさをはじめて理解する。マスクをつけると、クリーチャーは盲目の状態を脱して、目的を象徴する空に浮ぶシンボルを見つける。クリーチャーがそのシンボルに向かって人生を思わせるような道をたどると、その光の先のひらけた土地にはまるで生命を象徴するような一本の木が立っていて、その枝には生命の種の奇妙な鞘がなっている。闇の中からもう1体の妊娠したクリーチャーが現れ、最初の1体と交配のような儀式を行う。完璧な片割れとの遭遇により、まるで木に果実がなるかのように子どもが誕生する。2体の欲望と目的を遂げる本能が、新しい生命をもたらしたのだ。子供が誕生すると、クリーチャーは、自身の人生と目的を成し遂げ、満足に終焉を表すかのように、重力に反応しなくなっていく。

一連の物語の写真パネルと映像が投影されていた。
個々の作品について感想を書くのは間違っているかも知れないが…インスピレーションで気に入ったものを。

―感想―
全体的な印象。
粘質的なもの、道か或いは他者との繋がりを象徴するような光るコード、生命を象徴するような若い裸婦と次世代を象徴するような妊婦の姿。彼女等が身に付ける仮面は、表情というものが無い歪な形をしている。…何となく、ピーマンを思い出したのだが。

《Interface 2009》
不思議な木の実(‘生命の種の奇妙な鞘’だった)が成る木をはさみ、裸婦と妊婦が立つ。中央の木はまるで生命の木を思わせた。シンメトリックな配置が調和と対比を齎していた。

《Birth 2009》
出産のイメージ。
妊婦が持つ(裸婦から取り上げた)赤子は、裸婦とは異なり人の頭に鳥の身体を持っていた。それは新しい可能性の象徴だろうか。
赤子の姿はエジプト神話のカー(Ka)を連想させた。

《Release 2009》
妊婦が持つ赤子は、闇の中で虹色の光を放ちながら今にも飛翔しようとしている。それは次世代の象徴か。

《Retum 2009》
物語の終焉。
赤い光を放つコードが、鳥の身体ではない赤子の人形の臍に伸びている。臍の緒か。
その側で身体を丸め、横たわる女性は、まるで胎児と同じ状態――
体内回帰を連想させた。暗闇を照らす赤い光という色合いも、胎内を想起させる。
出産、その後の――閉じて終わる物語か。

他にもTimothy Saccenti氏の映像作品が展示。何故だかとても気になった作品が以下。

“Animal Collective – Peacebone"

この映像もクリーチャーという点では近しい匂い、物語を感じた。
日常の風景に紛れている異物感――ちぐはぐな情景故に結末が気になってしまった。
クリーチャーが公園で絵に描いたようなデートをする…ランチを持ってピクニック、夜の遊園地へ行く――

“Chairlift-Bruises"

前回がファッション的であったが、今回は性→生という生命の本質と自我についての表現だったように思われる。

会場ではTシャツの販売…ん?ポストカードは売り切れ?

以下、Web拍手レス

10月5日 12時,16時,19時,21時
web拍手有難うございます。

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