CADAVRES EXQUIS by Jules Julien

白黒イラスト素材【シルエットAC】
JUGEMテーマ:個展

 試運転中…

久しぶりにギャラリー巡り再開。
月の初日ですし。体調も良い。良い機会。
DIESEL DENIM GALLERY AOYAMAにて。
http://www.diesel.co.jp/denimgallery/index.html

DIESELがギャラリーを持っているとは知らなかった。1Fがショップで2Fがギャラリー。ショッピングしてギャラリーを見るも好し。ギャラリーを見てショッピングすることも出来る。
何とも充実したライフスタイルを提供してくれそうな空間だと思った。

DIESELの服は好きだスタイリッシュ!!
私は着こなせないのだが…orz

さて、展示会。
『CADAVRES EXQUIS展(カダーヴル・エクスキ/優美な屍骸)』

CADAVRES EXQUIS

宣伝チラシの、薄いピンクの髪に印刷されたシルエットに、どうしようもなく惹かれてしまった。顔が巨大なリボンで隠された人物は、鬼気迫る印象を与える。
(コラージュのイメージに出来るという思いもあった)

Concept:「東京、めまぐるしく変化するファッション」-個性の探求。

無数の人たちが無秩序に広がった四方八方の通りを歩き続けている街、東京。それはまるで、永遠に進化し続けるカタログや多目的なノートに、決して消えることのないシルエットが書き込まれているかのようだ。Jules Julienはファッション雑誌の中のモデルの写真を一旦ばらばらのパーツに解体し、そしてそれを彼なりの視点で全く違った姿や形へと変化させて作品にしていく。そこでは、人と洋服をつなぐ体のパーツを通して、人間の内面と外見、個人と集合体の一部、不断に変容し続けるファッションムーブメントとはかない人生、これらの間に存在する「つなぎめ」、つまり個性とは何かを探究している。

今回の展覧会では、いろいろなファッションをミックスさせることによって確立された1つのスタイルがテーマ。それは、Julienが見る「今日の東京」を表現しているのである。

(キュレーター: Kimiko Mitani Woo/ MW Company)

《CADAVRE EXQUIS 1,2,3,4,5,6,7》
番号が振られた連作。
派手すぎないピンク色のカンヴァスに描かれた黒いファッショナブルなシルエット達。
一枚毎に描かれたそれらはファッションのデザイン画ではなく、ファッションの象徴絵画だった。
記号化、文様のようになったファッション。
花のプリント。
キー、クロス、メリケンサックを通してあるチェーンのペンダント。
自分のファッション。
誰かのファッション。

《CADAVRE EXQUIS PORTRAIT 1,2,3,4》
上記連作とは異なる、バストアップ部分の連作。
こちらも肖像のようで、肖像では無い。名前の無い存在。
蝶に覆われる顔。
首に下がる髑髏のアクセサリー。
髪の毛、手袋に覆われた肖像。
それらの象徴物に、容易に死を連想させられる。意識しすぎか。
ベルトの拘束、チェーンの重み、動きづらい、動けない身体。
リボンに覆われた顔。
見えない表情。

切断され、結合された誰かは、自分のようで、そうではない。
制作方法もコラージュのそれによく似ているが、元が何であったのか解らない抽象化された“シルエット”は“何か”になってしまい、個性を失ったように見え、確かに屍骸によく似ていた。

私はチラシに使われていたリボンに顔を覆われた作品が好きだ。

会場では現代アートらしい、寧ろ定着した映像作品も投影されていた。
異国の音楽と共に、スライドショーされる作品群。

髑髏のモビール

その側に、髑髏の鏡を連ねたモビールがあった。
光を反射し、髑髏のシルエットを会場にランダムに散らすそれは幻想的で見惚れてしまう。

会場に別のアーティストの作品があった。その中の《FETISH BOY -2008》という作品が気になった。
スニーカーに顔を突っ込んでいる――すっぽりと覆われている若者のイラストレーション。ファッションも一種のフェティシズムという事か。

ファッションとアート。
正しく現代の人間を等身大に写す鏡だと改めて思った。

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