魔術★錬金術 -ヤン・シュヴァンクマイエル、マックス・エルンスト、上原木呂展-
信濃町・The Artcomplex Center of Tokyoにて
http://www.gallerycomplex.com/
~2011/9/30まで。
「シュルレアリスム=魔術的芸術」を共通テーマに、日本・チェコ・ドイツの3人のアーティストが競い合う展覧会。
シュヴァンクマイエル氏のコラージュ作品、原宿での展示ではエロスが強かった。こちらではアルチンボルトやエルンストの影響を強く意識させた。
コラージュの巨匠、エルンストの作品も間近に見れた事が嬉しい。
『百頭女』の原画。
百頭女 (河出文庫)
私は文庫でしか見ていなかったので、細部まで見れる良い機会であった。
北川先生の受け売りだが…コピー機も拡大縮小も無かった時代、2~3つのパーツでこの独自性のある作品が作っている。エルンストの素晴らしいセンス。
浮世絵を使った作品。西洋の視点から見れば、異国情緒溢れて正に“異界”だろう。
コラージュなので反復するように同じモティーフが現れる。
どれも同じであって、同じではない。
上原木呂氏の制作パフォーマンスがあった。
目玉と獣頭人身の女性像に囲まれた、ロミオとジュリエットの婚礼の舞台。
原宿のシュヴァンクマイエル展にあった『ファウスト』『アリス』の舞台装置を思い出した。
制作の傍ら、短いパフォーマンスを披露して下さった。
舞台前方にいたマネキンを使い、まるで人形浄瑠璃のようだった。それはジュリエットに見立てられている。
少しお話しする事ができた。奥行きを出すための構造や、それがたった2本の梁と6枚の壁のみで支えられていること、シュヴァンクマイエル展の展示、前述の『ファウスト』『アリス』の舞台装置を手掛けていらっしゃったとの事を伺った。
お話を聞けたことやその内容にただ感動していた。