映画『マルドゥック・スクランブル -燃焼-』感想
公式サイト:http://m-scramble.jp/
昨年秋の続編。
映画『マルドゥック・スクランブル -圧縮-』感想
…今読み返しても大したこと書いておりませんね。
やはり尺が短いためか、「物足りない」という声を多く聞くのだが。それでも私は楽しめた。
結局、未だに小説は読んでいない……コミック版は読んでいる。
正直、それで映画で描写されていない部分を補完している所は否めないのだが……
襲撃を受け、傷ついたバロットらが身を寄せた場所は“楽園”と呼ばれる研究施設――バロットに施された技術やウフコックの生まれた場所だった。
そこでもまたバロットを追うボイルドの襲撃を受ける。
“楽園”のトップであるプロフェッサー・フェイスマンとボイルドのやりとりはいつも心に響く。
ボイルド「人間は価値のあるものなど無いことを心の奥では知っている」
フェイスマン「価値はあるものではなく見出すものだよ」
もし、人間が楽園を追放されたのであるなら、それは自由の意思から、価値を見出すためだったのかも知れない。
その後フェイスマンがボイルドが信頼を失ったことを静かに糾弾する。
それが旧約聖書や失楽園に見る“楽園追放”のイメージとリンクする。
過去の描写でボイルドとウフコックが初めて接触した時の描写は『アルジャーノンに花束を』を思い出す。オマージュだろう。
細かな描写が印象的だった。
前回映画で「死にたくない」だったバロットが「生きたい」と言えるようになった事が印象的な回だ。
しかし物語の見せ場の一つであるカジノシーンだが、ディーラーとの駆け引きの描写が乏しい…
ところで、第一弾『-圧縮-』Blue-Rayを見たのだが…
劇場版よりも面白かった!!ノーカット版なので、細かな描写がちゃんとある。その分、感じられなかった余韻を得た。劇場では公開できない描写なので残念だ……やはり尺の問題だろうか……
やはり面白い作品だから、次回作も楽しみだ。